湿った耳垢は要注意!耳垢とワキガの関係について

耳垢が湿るのは、耳の中にあるアポクリン腺からの汗が原因です。つまり、耳のアポクリン汗腺が多い人は耳垢が湿っている、と言えます。

このアポクリン腺は脇の下にも集中的に存在し、ここから分泌される汗に含まれる成分が、脇の皮膚や脇毛に住んでいる細菌に分解されて臭いを発生します。これが「ワキガ」です。

アポクリン腺は人によって量が違い、耳の中のアポクリン腺が多い人は、脇の下にも多いと考えられるのです。このことから、耳垢が湿っていると、ワキガである可能性が高いと言えるのです

99%水であるエクリン腺からの汗と違い、アポクリン腺から分泌される汗には脂質・蛋白質などが多く含まれています。これをエサにしてワキガ菌が増殖します。
そしてこれを分解することで、臭い成分を発生させているのです。

耳の中にトラブルがなく、菌が発生しにくい環境であれば例えワキガ体質であったとしても耳垢からワキガ臭はしません。
逆にワキガ体質でなくても、菌が発生しやすい環境であれば耳垢は臭いを発生してしまう場合もあります。

耳垢から臭いが発生する原因として、中耳炎など耳周囲の病気を除いて以下の4つが挙げられます。

耳内の皮脂腺が活発である

耳には皮脂腺が多く存在しています。
皮脂腺というのは、肌の乾燥を防ぐために油分を補い、肌を紫外線や雑菌から保護してくれます。しかし、皮脂はそれ自体が臭いやすい存在です。皮脂が酸化した臭いは加齢臭と呼ばれます。

耳を洗わない

耳の中までお湯で洗うのは中耳炎などのリスクになりますが、耳の裏、耳のシワが集まった「耳介」の部分などは皮脂や垢が溜まりやすい部分です。
石鹸をつけてタオルや指で洗いましょう。

 

お風呂上がりに耳が湿ったまま放置する

耳は入り組んだ構造をしているため、水分が入ったまま放置してしまうと、湿った状態が続きます。
そこで雑菌が繁殖すると臭いの原因になります。
お風呂上りは綿棒で優しく耳についた水分を拭きとるようにしましょう。

 

頻繁に耳掃除をする

過剰に耳を掃除することで、耳の中に傷を作ってしまうことがあります。その傷から雑菌が繁殖してしまう危険も。

耳の掃除は基本的には月に1回で十分とされています。

また、耳垢腺は耳の出口から1cmまでところにしかありません。あまり深くまで耳かきや綿棒を入れず、耳の出入り口1cm以内を目処に掃除するようにしましょう。

 

 

ワキガが発生し始めるのは、子どもから大人の体に成長する第二次性徴の頃です。つまり、思春期になって初めて自分がワキガかどうかに気づくことになります。

ですが、耳の中にあるアポクリン腺は幼少の頃から発達しています。耳垢が湿っているかどうかを見れば、ワキガが発生する思春期以前から、ワキガ体質かどうかを判断ができます。