残念ながらワキガを自然治癒させることはほぼ不可能です。
ワキガになるかどうかは、主にワキのアポクリン汗腺の数によって決まります。ワキにあるアポクリン汗腺の数は生まれた時から決まっており、加齢などによって後天的に増加・減少することはありません。つまりワキガは、髪の色や目の色などと同じ、遺伝的な体質によるものなのです。
しかし、ワキガ臭・汗の量といったワキガの症状が自然に緩和することはあります。
1.ホルモンバランスの変化
性ホルモンの分泌が活発化する第二次性徴の時期にワキガの症状が発症することからも、性ホルモンとワキガは密接な関係があると考えられています。
特に女性の場合、妊娠・出産を経るとワキガの症状の緩和を実感される方が多くいらっしゃいます。
また、閉経を迎えた頃にワキガ臭が収まった、というケースもしばしば見られます。これも、閉経によって女性ホルモンの分泌量が大幅に減ったことが、ワキガ臭に影響しているものと考えられるでしょう。
2.食生活の変化
日本で昔よりもワキガに悩む人が増えている最大の原因は、食生活の欧米化だと言われています。肉類や油分、香辛料の多い食事は、アポクリン腺の働きを活発化させ、ワキガ臭を悪化させてしまいます。
これ以外にも、生活環境の変化などが原因でワキガの症状が自然に緩和するということは
十分に考えられます。
しかしながら、これらはあくまで、アポクリン腺の活動が落ち着いたことによる症状の緩和にすぎず、自然治癒とは言えません。
アポクリン腺それ自体はそのまま残っているわけですから、その時は「ワキガが治った!」と感じても、いずれ再発してしまう可能性は非常に高いのです。
いずれもワキガを根本的に治すことは出来ないのです。