元々汗かきな方ではないのに、40代を過ぎてから急に汗をかくようになった。脇の臭いが気になるようになったと言う方がたくさんいらっしゃいます。
気温は暑くない、むしろ寒いくらいなのに急に身体がほてりだし、上半身にドッと汗をかいてしまう、朝起きたら寝汗がぐっしょりなど、発汗の機能が上手く働かなくなってしまいます。これを一般的に「ホットフラッシュ」と呼びます。
更年期になると運動をする人は少なくなると思います。すると汗をかく機会が減ってしまい、体中の汗腺の機能が低下し、汗腺がお休み状態になってしまうのです。
そして更年期障害が始まると、ホルモンバランスの乱れから大量に汗をかいてしまいます。お休み状態の汗腺は慌てて汗を出そうとしますが、上手くいきません。
その時最初に動き出すのが、心臓に近く汗腺が多い場所である、脇や顔、背中などの上半身の汗腺なのです。
そのため更年期障害の多汗は、上半身、特に脇に汗をかきやすいのです。
さらに、更年期障害で出る脇汗の臭いは、汗腺がお休み状態で汗腺としての機能を上手く果たせていない汗が出てしまうため、これまでの脇汗よりも臭いがきついと言われています。また、汗腺は汗を出す事だけが仕事ではありません。もちろんそれがメインではあるのですが、汗腺は汗を体内から出すときに身体に必要な塩分は身体に残して水分のみを排出するという役目があります。
しかし汗腺がお休み状態だとその機能が低下してしまい、身体に必要な塩分まで汗と一緒に出してしまうのです。
つまりその汗は濃度の濃いベタベタした汗になってしまいます。濃度の濃い汗は臭いの元となる菌の餌になり、菌がどんどん繁殖してしまい臭いがきつくなってしまうのです。
また更年期障害が起こっている頃にかく汗は、アンモニアなどの成分がたくさん含まれている場合があります。
アンモニアを含んでいるというだけで臭いがきつそうですよね。そしてさらにこの汗は先ほどの濃度の濃い汗と同じく、ベタベタしていて乾きにくい状態です。
特に脇の下は元々ジメジメしていて乾燥しにくいので、余計に菌が繁殖しやすい環境を作りだしてしまうのです。