イナバ式皮下組織削除法とは稲葉益巳医学博士によって考え出された治療のことです。
【皮下組織削除器】というハサミのような特殊な器具を使って行われます。皮下組織削除器の先端部分の片方にはローラー、もう片方には刃がついているのが特徴です。
脇の下を1センチほど切開し、そこから皮下組織削除器を差し込んで、汗腺や毛根といった皮膚の裏側の組織を取り除きます。
イナバ式皮下組織削除法のメリット
・傷痕が目立たない
他のワキガ手術と比べると、皮膚を切開する範囲が1センチほどととても小さいため、手術後の傷跡はほとんど目立ちません。
・再発の心配がない
腕の良い医師であれば、アポクリン汗腺を完全に取り除くことができるため、確実にワキガを治すことができます。
また、エクリン腺や皮脂腺など皮下組織を丸ごと削り取れるので、多汗症で悩んでいる人にも効果があります。
イナバ式皮下組織削除法のデメリット
・色素沈着
皮下組織を薄く削り取るので、手術が上手くいくと必ず脇が変色し赤茶色になってしまいます。
手術を失敗したのかと思うほどの色素沈着になることがほとんどですので、女性の場合これは致命的かもしれません。
・固定が必要
手術後3日ほど入院し、その後も7~10日間ほど腕を固定しなければいけません。
もちろん仕事や家事もできないので、日常生活に支障をきたします。
・医師の技術次第
医師の技術が未熟でこの器具を上手く扱えないと、皮膚を薄く削りすぎてしまうことがあります。最悪の場合皮膚に穴を空けてしまうこともあるようです。
また、アポクリン汗腺の取り残しがあるとワキガは完璧には治りません。
良くも悪くも医師の技術で治療効果が決まるのです。
切らないでワキガを治療する方法もありますのでワキガの手術はよく考えて受けるようした方が良いでしょう。