ワキガのボトックス治療

ボトックス治療

ボトックスとは商品名で、原料は「A型ボツリヌス毒素」といい、ボツリヌス菌から抽出されるタンパク質を使った薬剤です。

毒素という言葉からも分かるようにボツリヌス毒は猛毒です。しかし、内臓に毒が回ってダメージを与えるタイプではなく、筋肉を弛緩させるもので、ボトックス注射に使われている成分は、安全性が高いものです。

 

ボツリヌス菌が放つ、ボツリヌストキシンという毒素には、アセチルコリンという神経伝達物質の分泌を抑制する効果があります。

筋肉や汗腺は、運動神経からのアセチルコリンという神経伝達物質によって機能しているため、目的の部分へ注射することで、汗線の働きを抑制したり、筋肉を一時的に麻痺させたることができるため、シワ取りなどの美容治療に用いられています。

アポクリン腺を破壊したり臭いを抑えたりするものではなく、神経伝達を弱める働きがあります。そのため、ボトックス注射はわきがや多汗症の治療に広く活用されています。

手術に抵抗がある人や、手術をするほど重症ではない人、もしくは年齢的に手術を先送りしたい人などに最適な方法だといえるでしょう。

ボトックス治療のメリット

・2~3日後から効果が実感できる。

・炎症、腫れもなくすぐにいつも通りの生活に戻れる。

・何度も継続的にボトックス注射を打ち続けていると、汗腺が萎縮していくため、効果が長く続くようになる。

・脇に注射を打つだけなので、治療時間が5分程度。

・一時的に汗腺を麻痺させるだけなので後遺症がない。

 

ボトックス治療のデメリット

・永久的な効果がないため4~8ヶ月ほどで効果がなくなってしまう。

・費用が高額

・重症筋無力症や筋萎縮性側索硬化症など、神経筋接合部に疾患を持つ人は病気を悪化させることがあるので使用できない。

・手術のようにワキ毛に対する脱毛効果はない。

また定期的に注射を繰り返すことで汗腺が萎縮していき、効果がさらに長く続くようになることが一般的です。