手術には様々な方法がありますが、中でも傷跡が残りやすいのが、剪除法(せんじょほう)です。
脇の下を切開し皮膚を裏返し、アポクリン腺を取り除く手術法です。一般的に切開するのは3~5㎝です。小さく思われるかもしれませんが、これは脇の半分から3分の2にも及ぶため、予想以上の傷痕の大きさにびっくりする方も多いようです。
傷痕
一度切開しているため傷痕は必ず残ります。
最低でも2ヶ月から半年は目立ち、半数くらいの方は1年経ってもまだ目立つため、傷の大きさや治りの悪さがストレスになってしまいます。
色素沈着
手術をする時に、アポクリン腺を取り除くために、真皮と脂肪層を剥離します。
皮膚を剥離すると、真皮の辺りにある今までつながっていた血管は切れてしまいます。
一度切り離してしまった皮膚は、体にとっては他人の肌と同じです。
アポクリン腺が取り除き終わると、剥離した皮膚をくっつけるために脇が動かないように3日ほど圧迫固定して皮膚がくっつくようにします。これがいわゆる移植に当たります。
脇の色素沈着は大体半年~1年ほどかけて良くなっていくようです。
といっても、色素沈着は手術を受ける方の体質が大きく関係します。メラノサイトという色素が多い体質の人は、手術をして1年たってもシミのように残ってしまう方もいるそうです。
真皮層にダメージが加わることが術後の傷痕に大きく関係します。真皮へのダメージが大きいと、術後の回復が遅くなります。
エクリン腺は、真皮層に存在します。そしてアポクリン腺は真皮とその下の脂肪層の一部は真皮にへばりつくようにあるため、アポクリン腺を広範囲にしっかり除去しようと思うと真皮へのダメージが大きく、傷が治りにくくなってしまうのです。
まとめ
真皮層にダメージが加わることが術後の傷痕に大きく関係します。真皮へのダメージが大きいと、術後の回復が遅くなります。
エクリン腺は、真皮層に存在します。そしてアポクリン腺は真皮とその下の脂肪層の一部は真皮にへばりつくようにあるため、アポクリン腺を広範囲にしっかり除去しようと思うと真皮へのダメージが大きく、傷が治りにくくなってしまうのです。