多汗症の人はワキガになりやすい!?

ワキガは、汗が原因です。これだけ聞くと、多汗症の人はワキガになりやすい、と考えてしまうかもしれません。

しかしワキガは、通常の汗とは違う、ワキなどにしか存在しないアポクリン汗腺から出る汗が原因です。その為、汗をかきやすい体質だからと言って、必ずしもワキガになりやすいとは言えないのです。

アポクリン汗腺の量は遺伝によって決まります。生まれつき多く持っている人から、全く持っていない人まで様々です。日本人では、約16%の人がワキガ臭を発するくらいのアポクリン汗腺を持っていると言われています。

通常、多汗症はエクリン汗腺から出る汗の量が多くなる病気です。

ですから、単純に多汗症だからワキガになりやすい、ということではないのです。

多汗症は、全身の汗の分泌量が多い「全身性多汗症」と、ある特定の部位の分泌量のみ多くなる「局所性多汗症」があります。手の平の多汗症を「手掌多汗症」、足の裏の多汗症を「足蹠多汗症」と言います。ワキのみから多量の汗が出る場合は「腋窩多汗症」と言います。

ただし、腋窩多汗症は、エクリン汗腺からの汗をかきやすい病気で、アポクリン汗腺からの汗の量は通常と変わりません。しかし、洋服のワキの部分が黄シミになりやすくなったりするため、通常のワキガの人よりも気になってしまうことが多いようです。

 

汗をかきやすい=多汗症と思っている人も多いと思いますが、暑い時や運動時に汗をかきやすいのはただの「汗っかき」で多汗症ではありません。多汗症とは、何もしていなくても多量の汗が出るなど、体温調節に必要な範囲を超えて異常に汗をかく病気です。

また、多汗症は交感神経の失調により起こるもので、精神的な緊張状態になるとより分泌量が増えてしまうことがあります。