太っているということは、皮下脂肪が分厚いということになるわけですが、皮下脂肪の役割というのはいざというときのエネルギー貯蔵です。そのため、緊急時に生き残ることができるのは肥満の方だとも言われており完全に悪というわけではないのです。
しかし、通常時はなんの役にも立たず、天然のおもりを身にまとい、体に負荷がかかっているのです。しかもこのおもりは、熱を遮断するため、体外に熱を逃がすことができず、ちょっと動くだけで人より体温が上がってしまうのです。その温度を下げるために、体温調節として機能する汗を大量に分泌してしまうのです。
そして、汗をかけばかくほど服と肌の間には高温多湿の状態が作られてしまいます。この状態は体臭を発生させる皮膚の常在菌が最も増殖し、活性化する環境なので、結果としていわゆる汗臭といわれるイヤな臭いが強くなってしまうわけです。
太っている人は常に汗をかいている状態なので、常に汗の臭いが発生しています。
運動不足による体臭の強さ
また、太っている人は、高確率で運動不足です。
汗をかくと臭いからといって、運動を避ける習慣が身についていると、次に汗をかいたときに体内の老廃物が一気に分泌されるため、体臭がより強くなってしまいます。
太っている人より汗をかくスポーツマンがあまり臭わないのは、こまめに身体を動かす習慣があり、分泌される汗に老廃物が少ないからです。
また、男性であれば汗と一緒に皮脂もどんどん分泌されているので、皮脂の酸化が原因の男性特有のオイリーな臭いや加齢臭などのニオイも強くなってしまいますし、汗の臭いと一緒になって漂ってきますから、凄い悪臭をまき散らすことになってしまいます。