ビューホットはどんな治療?
ビューホットは、ニオイや汗の元となる汗腺だけを効率的に破壊するワキガ多汗症治療専用の機器。
照射すると、カートリッジに内蔵されている針が深さを変えながら脇の下全体に均等に熱を浸透させて、2つの汗腺を同時に破壊していきます。ワキガのニオイの元となるアポクリン腺、汗の元となるエクリン腺のそれぞれの汗腺は皮下組織の異なる深さに存在しているので、ビューホットは、そのどちらもを同時に破壊していくことができるものです。
高周波の極細針を装着したカートリッジを皮膚の上から当てるだけなので、ワキの下を切らずに治療ができて、「効果が高い」と口コミでも人気があります。治療2回で98%の効果が立証されているそうです。
また、治療時間も、片脇で約10分、両脇で20分前後と短時間で治療が終わるというのもうれしいですね。
術後の圧迫固定などの必要が無く、当日は針を刺した跡が赤く残るものの、色は薄くなって目立たなくなり、約1ヶ月できれいに。翌日からシャワーを浴びてもいいそうです。
ビューホット・ミラドライはいずれも1回で大きな治療効果をPRされていますが、実際は1回で完治するほどの効果を期待するには無理があります。
なぜなら、マイクロウエーブ、高周波を使用して熱を発生する両治療器は、1回で汗腺を破壊するほどの強い治療を行うと皮膚に大変な熱傷が生じ事実上不可能だからです。
現在、これらの治療を行われている医師も「1回で十分です。」「1回で永久的な効果が得られています。」と患者様に説明されているようですが、担当医自身長期予後を確認されていないことがあります。
特にビューホットはまだ臨床的に医療機関へ導入がスタートして1年足らず。自身の症例が皆無にもかかわらず長期予後を断言する医師がいることは疑問です。
ビューホットやミラドライ治療を受けられて効果が全く感じられなく再治療を希望されご来院される患者様が後を絶ちません。
EL法での治療とは、効果は比較にはなりません。
ワキガ・多汗症の治療法は冷静、慎重にご選択ください。
ビューホットもミラドライも、3-6回1クールのように複数の治療回数で行えば効果は大きいといえます。しかし、1回で行うために無理があります。決して全てこれら治療法の有効性を否定するものではありません。
1回でも高額な治療法である点、国内の臨床現場では長期予後は未だ確認されていない点、看護師が施術している施設もある点、理論的に汗腺をピンポイントで破壊する治療ではない点、いずれも問題点がありこの点を理解して納得して受けるべき治療法なのです。
ビューホット(View HOT) | |
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時間 | 20-30分 |
痛み | 表皮熱傷が起こると強い痛みが術後持続 |
傷跡 | 熱傷の点状の赤み、色素沈着、瘢痕が広範囲に残る可能性がある(トラブルも少なくない) |
通院 | 1回での長期予後が未だ確定していないため不定。複数回治療の必要も |
日常生活の制限 | ほとんど無い |
入浴 | 早期の入浴可能 |
効果 | 長期予後が未だ不確定。アポクリン腺破壊が不十分で臭いに対する有効性が低い |
効果の発現 | 比較的早期に出現 |
安全性 | 表皮熱傷のリスク、色素沈着のトラブルも |
対象 | 子供への長期有効性は未だ、不確定 |
治療メリット | 女性の場合、脱毛効果は期待できない |
ビューホットによるワキガ治療の流れ
- カートリッジをもれなく当てていくために、ワキの状態や発汗具合、毛の位置を参考にしてワキの下全体を升目状にマーキング。(塗る麻酔・麻酔テープを使用する場合あり)
- マーキングした部位に局所麻酔をして、 ジェルをワキ全体に塗布。
- 升目状のマークに沿ってもれなくビューホットを照射。針の深さを変えながら同じ箇所を5~7回照射。 照射時間は片脇10~20分ほど。
- 照射後にクーリングをして帰宅。